手筒花火を巻くときに使う「わら縄」

遠州舘山寺手筒花火保存会

2014年10月16日 23:59


手筒花火は、竹の筒に紙、縄、ゴザ(畳表)を巻いて制作します。
今回はその中の「縄」についてご紹介です。

手筒花火に使っている縄は、イネ科の植物の茎でつくられた「藁」でつくられた縄です。
この「わら縄」は一分~六分まで様々な太さがありますが、大体手筒花火に使う時には二分~六分までの太さの縄を、筒のサイズや使う用途(巻く用か、持ち手用かなど…)によって使い分けています。

基本的には小さな筒、細い筒は、細い縄(二分~三分)を、大きな筒、長い筒は太い縄を使っています。
また、巻き始めと巻き終わりに使うトメには、巻く縄よりも細めの縄を使用します。

ちなみにこの縄を巻く作業は、竹筒をキレイに見せるのはもちろんですが…
筒の補強として巻いている紙やゴザ(畳表)を花火の威力に負けないように、しっかりと固定する役割もあります。
もちろん、緩かったり途中でほどけたりすると、事故に繋がりかねませんので、巻く作業はみんな真剣!
1本の縄を筒に巻き付けていくので、途中で休憩なども入れず一気に巻き上げます。

どの太さの縄を、どんな力加減で巻いていくかが、筒をキレイに仕上げる腕の見せ所です~

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